わたしの美しい庭 凪良ゆう

すべての登場人物が愛おしい、そんな一冊でした。

あらすじ

屋上に神社のあるマンションに住む人たち。

主人公は離婚したあと亡くなった奥さんの娘と二人暮らし。そこに同じマンションのゲイである友人が毎朝朝ごはんをつくりにくる。

「変わっている」暮らしの中で、様々な人と出会い、考え、助け合っていく物語。

屋上の神社は縁切り神社。そこで様々な悪縁を断ち切りながら、最後は前を向いてすすんでいきます。

感想

とても読みやすかったー。物語の緩急はあまりないのですが、とにかく登場人物が魅力的。

その登場人物に会いにいくという感じで本を手に取りました。逆に、ドキドキ、そわそわは少なくて、お仕事の邪魔をしたりはしません。

それぞれの人が事情や悩みを抱えながら一生懸命生きていることを感じるお話。

辛いことがあったときに読み返したい。

言葉の使い方が素敵。考え方が素敵。

「理解できないならできないでしかたない。だったら黙って通りすぎればいいんだ。」

「良心の呵責はおまえらのお荷物だ。人を傷つけるなら、それぐらいは自分でもて」

若い時に主人公に助けられた言葉で、大人になってから傷つけられたとき自分を守ることができた場面が好き。

「救いの物語」と宣伝されているのも納得ー。

 

すてきな言葉と出会うことができる読書は幸せな時間!