「月曜日の抹茶カフェ」青山美智子
最近、モヤモヤしてて気持ちが不安定だった私。そういうときこそ、携帯ばっかり見て、読書と距離を置いてしまっていました。
しかし!大好きな青山美智子さんの小説を本屋で見かけ、勇気を出して読むことに。読んで、良かったあ。
物語の中の温かい言葉や出来事に魅了され、「縁」の大切さを実感。
そういえば、私、自分のことばっかりだったのかも。
それより、出会えたこと、その縁に感謝したい。
出会えた人、好きになれた人をもっと大切にしたいと思いました。
あらすじ
何もかもうまくいかない日。そんな日に大好きなお店に行ってみると定休日。しかし、お店は開いていて「一日だけの抹茶カフェ」に。
一杯の抹茶が、東京と京都をつなぎます。
素敵な登場人物たちがつないできた縁がきっかけで、小さな奇跡がお話の中にたくさん起きていきます。
感想
読んだ後の後味がとてつもなく良い。
「がんばれ」という言葉以上にずっと心に響く物語 けんごさん(この小説の解説を書かれている小説紹介クリエイター)の方もおっしゃる通り。
読み終わった後、前向きになれるお話です。
最後の章はなんかもう、読むのを止めたくない気持ちが強くて、主人公のドキドキ感や、相手を信じる気持ちとか、頑張ろうとする思いとか、シンクロできてしまうような感じ。
もちろん、うまくいかないこともたくさんあった。そんなときはいつも彼女の話を思い出した。新しいことにトライするときは、不具合が生じることもあるのだと。失敗を重ねて良くなっていくのだと。そして実際にやれることがひとつずつ増えていく体感は、かつて味わったことのない、何物にも代え難い歓びだった。(P219 12吉日より)
主人公が新しいことに挑戦するこの場面、素敵で。この後の展開でさらに幸せな気持ちに。
また、凹んだ時に読みたい。凹んでいる人にプレゼントしたい、優しい小説でした。