「夜明けのすべて」瀬尾まいこ

「夜明けのすべて」瀬尾まいこ

久しぶりに瀬尾まいこさんの本を発見!

低かった私のテンションも一気にあがりました。

生きるのが少し楽になる、心に優しい物語。(帯より)

 あらすじ

PMS(月経前症候群)が強くでてしまう女性と、パニック障害の男性が、それぞれの生きづらさを少しずつ支え合い、乗り越えていくお話。

恋人でも友達でもない、ただの同僚同士。

自分のことは好きになれないけれど、相手のことは助けられるかもしれない。

相手を思うこと、思われることに溢れた、優しい優しいお話。

感想

今回のお話のキーポイントになるお守り

何事も神頼みな私には、お守りなしでは生きられません。だから、大切な人からお守りもらったらうれしいし、落ち着かないときにお守り握ってるだけで、なんとかなる気がしてくる。

でも、今回の物語でのお守りは、自分の思いではなく、人からの思いが詰まったもの。

年が明けて、夢も希望もなく、淡々と日々を過ごしていた主人公だったけど、郵便受けに「お守り」について考えていくことで、自分が愛されていることに気付いていく変化が好きでした。

ただ相手の幸せを思う気持ちだけが込められた贈り物。それだけで、愛がすっごくあふれているなあって。

 

そういえば、私の母親が目の手術する前に、息子が「おばあちゃんの目の手術うまくいくように」って旅先でお守り買って送ってた。きっと嬉しかっただろうなー。

遠く離れていても、会えなくても、相手の幸せを願うことはできる。その思いで、相手を幸せにすることはできるんだと感じました。

夕日は必ず朝日になることを、今の俺は知っている。(P270)
映画化も楽しみ!